ボリンジャーバンドって何?初心者でもわかるように詳しく解説!

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投資初心者が相場を分析するときに使うツールの中でも、ボリンジャーバンドは非常に有名です。しかし、初めて耳にする方にとっては少し難しそうに感じるかもしれません。そこで本記事では、ボリンジャーバンドとは何か、その基本的な仕組みや使い方について、分かりやすく解説します。

ボリンジャーバンドとは?

ボリンジャーバンドは、1980年代にジョン・ボリンジャー氏が考案したテクニカル分析の手法で、価格がどの範囲で推移しやすいかを視覚化するものです。価格の動きを予測するために、移動平均線を中心に上下に引かれた2本の線で構成されています。

これらの線(バンド)は価格の標準偏差を基に描かれており、価格が大きく上下する可能性がある場合はバンドが広がり、相場が安定しているときは狭まります。ボリンジャーバンドは、特に「価格が上がりすぎているか、下がりすぎているか」を判断するために有効なツールです。


ボリンジャーバンドの構成

ボリンジャーバンドは、次の3つの要素で構成されています。

1. 移動平均線(中央線)

相場の価格の平均値を示し、価格のトレンドを視覚的に確認できます。一般的には、20日間の移動平均線が使用されることが多いです。

2. 上バンド(+2σ)

移動平均線から標準偏差の2倍上に描かれたライン。これに接近すると、相場が買われ過ぎと判断される場合が多いです。

3. 下バンド(-2σ)

移動平均線から標準偏差の2倍下に描かれたライン。こちらに接近すると、相場が売られ過ぎの状態にあると見なされることがあります。

ボリンジャーバンドの構成要素役割
移動平均線過去一定期間の価格の平均を表示し、価格のトレンドを視覚化する
上バンド(+2σ)買われ過ぎを示し、相場が反転する可能性があると判断されることが多い
下バンド(-2σ)売られ過ぎを示し、価格が上昇する可能性が高いことを示唆

ボリンジャーバンドの活用方法

1. バンドの拡張と収縮

ボリンジャーバンドは、市場のボラティリティ(価格の変動の大きさ)に応じて変化します。相場が安定している場合、バンドは狭くなり、価格の変動が激しいとバンドが広がります。この変化を把握することで、今後の相場の動向を予測する材料にすることが可能です。

  • バンドが狭まるとき
    価格の変動が少なく、相場が落ち着いている状態です。この状況では、次に大きな値動きが生じる可能性が高まるため、トレンドが始まる前兆と見られることがあります。
  • バンドが広がるとき
    価格が大きく動いていることを示しています。相場が活発に動いているため、トレーダーにとってはトレンドに乗るチャンスですが、同時にリスクも高まります。

2. バンドウォーク

相場が強いトレンドに乗っているとき、価格は上バンドや下バンドに沿って推移することがあります。これをバンドウォークと言います。この状態では、トレンドが強いことを意味しており、上バンドに沿って価格が上昇している場合は「買い」、下バンドに沿って下落している場合は「売り」のタイミングと判断されることが多いです。


ボリンジャーバンドのメリット

1. 相場のトレンドが視覚的に分かりやすい

ボリンジャーバンドは、相場のトレンドや変動幅を視覚的に把握できるため、初心者にも扱いやすい指標です。上バンド・下バンドが広がったり狭まったりする動きで、相場の状態を即座に理解でき、判断がしやすくなります。

2. 売買のタイミングをつかみやすい

価格が上バンドを超えると買われ過ぎ、下バンドを下回ると売られ過ぎと判断できるため、売買のタイミングを見つけるための重要なシグナルとなります。これにより、無駄な取引を避け、効率的に利益を狙うことが可能です。


ボリンジャーバンドのデメリット

1. 偽シグナルに注意

ボリンジャーバンドは非常に便利な指標ですが、偽シグナルに注意が必要です。バンドを超えたとしても必ず価格が反転するわけではないため、他の指標と併用してリスクを分散することが重要です。

2. 突発的な市場変動に対応しにくい

ボリンジャーバンドは過去の価格データに基づいて計算されているため、突発的なニュースや予期せぬ出来事による急激な価格変動には対応が難しいことがあります。そのため、市場動向を常にウォッチすることが求められます。


ボリンジャーバンドを使う際の注意点

1. 他のテクニカル指標と組み合わせる

ボリンジャーバンドは相場の動向を読み取るための重要なツールですが、単体で使用するよりも他の指標(例:RSIやMACDなど)と組み合わせて使うことで、より正確な判断が可能になります。複数の指標を確認することで、誤った判断を避けることができます。

2. リスク管理を怠らない

ボリンジャーバンドを利用して取引を行う際には、しっかりとリスク管理を行うことが大切です。相場が予測通りに動かない場合もあるため、事前に損失を最小限に抑えるための損切りラインを設定することが必要です。


まとめ

ボリンジャーバンドは、価格のトレンドや変動幅を把握しやすくするための優れたツールです。相場が買われ過ぎか売られ過ぎかを判断することで、売買のタイミングをつかむ助けとなります。初心者でも比較的使いやすい指標ですが、偽シグナルや突発的な変動には注意が必要です。他のテクニカル指標と組み合わせて活用し、リスク管理をしっかりと行いながら取引を進めていきましょう。

ボリンジャーバンドを上手に使いこなすことで、相場をより深く理解し、効果的なトレードが可能になるでしょう。

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