奨学金ってなに?借りる前に知っておきたいこと

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お金太郎編集部

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奨学金とは、学費や生活費を支援する制度で、主に「給付型」と「貸与型」の2種類があります。給付型は返済不要ですが、貸与型は卒業後に返済が必要となるため、借りる際は慎重な計画が求められます。奨学金を借りる前に、将来の収入や返済のシミュレーションを行い、無理のない範囲で借りることが重要です。特に有利子の奨学金は返済総額が大きくなるため注意が必要です。

奨学金の種類

奨学金には2つの主なタイプがあります。それぞれの特徴を理解し、自分の状況に合った選択をすることが大切です。

奨学金の種類説明
給付型返済不要。経済的に困難な学生などが対象で、学業成績などが条件となる場合が多い。
貸与型(無利子)返済が必要だが利息は発生しない。学業成績や家庭の経済状況に応じて選ばれる。
貸与型(有利子)返済が必要で、借入額に対して利息が発生する。有利子は返済期間が長いほど支払総額が増える可能性。

奨学金を借りる際に気をつけたいポイント

奨学金を借りる際には、以下の点に注意して選択することが重要です。

1. 返済計画を立てる

奨学金を借りた後、卒業後に返済が始まるため、あらかじめ収入の予測と返済額を考慮しておく必要があります。返済シミュレーションを行い、返済が生活費に与える影響をしっかり確認しましょう。

返済額の例返済期間返済総額(有利子の場合)
月額1万円の返済15年借入金200万円で利息を含めた総返済額は約240万円
月額3万円の返済10年借入金500万円で利息を含めた総返済額は約600万円

2. 借り過ぎに注意する

将来の収入を見越して無理のない金額を借りることが大切です。奨学金は手元にある現金と同じように感じがちですが、借り過ぎると卒業後に多額の負担となり、他のライフプランにも影響を及ぼします。


卒業後の返済を考慮する

奨学金の返済は卒業後に始まりますが、想定外の支出や収入の変動によって返済が困難になることもあります。日本学生支援機構(JASSO)などでは、返済に困った場合の支援制度が設けられています。返済猶予や減額返済を利用することで、返済の負担を軽減することが可能です。

返済支援制度説明
返済猶予収入が一定基準を下回った場合、一時的に返済を停止できる制度。最大10年間の猶予が可能。
減額返済月々の返済額を減額して、より負担の少ない返済計画に変更できる。ただし、返済期間は長くなる。

返済シミュレーションを活用する

奨学金を借りる前に、自分の将来の収入見込みを考慮し、返済シミュレーションを行うことが非常に重要です。無理のない借入額を設定し、返済が可能かどうかをシミュレーションで確認しておきましょう。たとえば、就職先の初任給を基準に月々の返済額を試算し、生活費を含めた負担を見積もることが大切です。


奨学金の返済が難しくなった場合

万が一、奨学金の返済が難しくなった場合、できるだけ早く対応することが重要です。返済が遅れると信用情報に悪影響を与え、今後のローン審査や住宅購入などに支障が出る可能性があります。返済が難しい場合には、早めに相談し、返済猶予や減額返済などの救済制度を利用しましょう。


まとめ

奨学金は、進学を支援する重要な手段ですが、将来の返済負担を考慮し、計画的に借りることが不可欠です。特に有利子の貸与型奨学金は、利息も含めて返済総額が大きくなるため、無理のない借入額を設定することが重要です。また、返済が難しくなった場合には早めに相談し、適切な支援を受けることで、将来の経済的なリスクを軽減することができます。

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